部活動地域移行はいつからでなぜ?メリットデメリットと反対意見も!

部活動地域移行はいつからでなぜ?メリットデメリットと反対意見も! 教育

2023年度から始まる「部活動の地域移行」は、教育現場に大きな変革をもたらし、生徒や教員、そして保護者たちの間で話題となっています。

しかし、何故このような改革が始まり、それは具体的に何を意味するのでしょうか。

そして、そのメリットやデメリットは何か、反対意見は何かを考えてみましょう。

部活動地域移行とは?

「部活動の地域移行」は、これまで教員が受け持っていた休日の運動部の部活動の指導を、地域のスポーツクラブや民間企業、競技団体など、外部の団体に移行する改革のことです。

移行先では、所属中学校のみならず、複数の中学校が合同で活動することもできます。

文部科学省は、2025年度までに段階的に移行を進め、早期実現を目指す方針を示しています。

部活動地域移行が必要とされるのはなぜ?理由を紹介!

部活動が抱える問題点としては、少子化による生徒数の減少や教員の業務負担の増加が挙げられます。

中学校の生徒数が減り、活動の存続が厳しい自治体や部が増えているのです。

また、指導者である教員の業務負担も過多になっています。

授業終了後に、部活動の指導をすると、当然自身の抱える業務は後回しになります。

残業時間は増え、長時間労働は免れません。

休日も練習指導や大会の引率が求められるなど、プライベート返上な働き方が強いられる場面もあります。

部活動地域移行に対する保護者の声

イー・ラーニング研究所が行ったアンケート調査によると、約9割が「賛成」という結果になりました。

「指導者のレベル」や「学校以外の友達との交流」に多くの票が集まりました。

一方で、「指導者の確保」を懸念する声も、4割ほどの保護者から寄せられました。

部活動地域移行のメリットとデメリット

部活動地域移行のメリットとデメリットを紹介します!

メリット

  • 生徒側:より専門的・技術的な指導を受けることが可能になる。学校の部活動にはない競技も選択できる。人数などの枠にとらわれにくくなり、参加できる大会が増える。人間関係を広げることができる。
  • 教員側:授業準備やその他の業務に充てる時間を増やしたり、残業時間を減らしたりできる。プライベートを充実させることができる。経験のない競技を受け持つことがなくなり、ストレスや負担が軽減する。

デメリット

  • 費用や送迎など、家庭の負担が大きくなる可能性がある。休日の部活動を地域の団体に移行することで、会費や指導料、施設利用料などの支払いが発生します。また、学校ではなく、離れた場所で行うことになれば、送迎も必要になります。家庭の都合によっては、送迎が難しい場合もありますよね。経済状況や家庭環境を理由に参加できなくなる生徒が生じることも予期されます。
  • 居住地域や競技によっては、適切な人材が集まらない場合もある。自分の地域では、指導者が見つからず、やりたい競技をあきらめなければならない場面も想定されます。

部活動地域移行の反対意見を紹介!

家庭の経済的負担が大きくなること、適切な人材が確保できない地域もあることなどが懸念されています。

部活動の一環としての扱いとなると、専門的・技術的な指導に加え、教育者としての資質も兼ね備えていてほしいところ。

そういった人材を十分に確保するのが容易ではないことは火を見るよりも明らかです。

まとめ

「部活動の地域移行」は、多くのメリットをもたらす可能性がありますが、デメリットや反対の意見も存在します。

これらを全て理解した上で、適切な対応を模索することが求められます。

一つの制度改革が、教育現場のみならず地域全体の関心事となっています。

これを契機に、地域全体で子どもたちの成長を支える仕組みを考える良い機会となればと思います。

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